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貧血や胎児への影響はある?葉酸欠乏症原因や症状、治療法! [悩み]

葉酸欠乏症は誰にでも起こりうる症状ですが、特に妊婦さんは、胎児の成長のために葉酸の必要量が急激に増えるので、葉酸欠乏症になりやすいといわれています。胎児の成長に欠かせない葉酸が不足すると、胎児の障害リスクにつながることもあるので注意が必要です。



今回は、葉酸欠乏症の原因と症状、治療法、胎児への影響についてご紹介します。



葉酸欠乏症とは?原因は?

葉酸欠乏症はその名前の通り、葉酸が不足することで起こる症状のことです。主な原因は「低栄養」「必要量の増加」「吸収力の低下」の3つです(※1)。




低栄養

普段から食事量そのものが少ない人や、生野菜や柑橘系フルーツをあまり食べない人は、低栄養状態になりがちで、葉酸も不足してしまいます。





葉酸の必要量の増加
妊娠中や授乳中は、体内における葉酸の必要量が増加することで、葉酸欠乏状態になりやすい傾向があります。





吸収力の低下

葉酸の吸収不良は、特にアルコールの過剰摂取により起こります。大量の飲酒は、葉酸の吸収と代謝を妨げます。また、薬の服用や下痢によって葉酸の吸収力が低下することもあります。





葉酸欠乏症の症状は貧血?胎児への影響はある?

葉酸欠乏症に陥ると、どのような症状が起こるのでしょうか?主な症状は以下の4つです。




貧血

貧血は鉄分不足により引き起こされることが多い症状ですが、葉酸欠乏でも貧血になることがあります。巨赤芽球性貧血(きょせきがきゅうせいひんけつ)といって、正常な大きさの赤血球が作り出されなくなり、赤血球の主な仕事である体内に酸素を運ぶことができなくなります。めまいや立ちくらみといった貧血の症状が起こります。




胎児の障害リスク

妊婦が葉酸欠乏症になると、胎児の障害リスクが高まる可能性があります(※2)。葉酸摂取量の不足によるリスクがある障害の一つが、「神経管閉鎖障害」です。これは、脳や脊髄が正しく成長しない先天性疾患で、無脳症、脳瘤、二分脊椎などを含みます。




認知症

重度の葉酸欠乏症により、認知症が起こることもあります(※1)。葉酸は、神経伝達に重要な役割を果たしている栄養素でもあるからです。また、葉酸がアルツハイマー病発症のリスク低下や認知機能低下の遅延につながる一つの要因になりうる、とする研究結果もあります(※3)。






粘膜系疾患

葉酸はタンパク質や細胞生成に必要な核酸をつくるうえで、重要な役割を果たします。葉酸が不足すると、口内炎や胃潰瘍といった体の粘膜系のトラブルにも繋がります(※4)。





葉酸欠乏症の治療法は?

葉酸欠乏症の症状を改善するには、以下の3つの治療法が効果的です。




葉酸を摂取する

レバーやほうれん草など、葉酸を多く含む食品を摂取するよう心がけると良いでしょう。ただし、葉酸は熱に弱く、加熱調理をすると食品中の葉酸の大部分が破壊されてしまいます。また、妊娠初期のつわりや偏食、食欲減退を考えると、通常の食事だけで必要量の葉酸を摂取するのは難しいかもしれません。


そこで、サプリメントなどで葉酸を摂取するのが、最も効果的といえます。2000年に厚生労働省は、妊娠を計画している女性に関して、「妊娠の1ヶ月以上前から妊娠3ヶ月までの間、葉酸サプリメントを1日0.4mg(400μg)摂取することで、神経管閉鎖障害の発症リスクが低減することが期待できる」という情報提供を行うよう、勧告を出しています(※5)。


ただし、厚生労働省は葉酸の1日当たりの上限摂取量を1,000μg(1mg)としているので、注意しましょう。




アルコールを控える

アルコールの摂取を控えるのも、葉酸の欠乏を改善するのに効果的です。アルコールは、葉酸の吸収を損ねる恐れがあるためです。






ビタミンB12を摂取する

ビタミンB12が不足すると、葉酸欠乏症と似た症状が起こります。葉酸欠乏症と思いきや、ビタミンB12が不足している可能性もあるのです。ビタミンB12の摂取量を増やしても葉酸の摂取量を増やすことはできませんが、葉酸とビタミンB12を合わせて摂取することで、葉酸欠乏症によって起こる貧血症状の改善に繋がるといえます。



ビタミンB12はしじみやのり、鶏レバー、小魚に多く含まれていますが、妊娠初期などでこれらの食品を摂取できないときはサプリメントを活用しましょう。葉酸サプリのなかには、ビタミンB12を豊富に含んでいるものもありますよ。




妊婦は、葉酸欠乏症になりやすいの?

葉酸欠乏症は誰にでも起こりうるものですが、特に妊婦さんに気をつけて欲しい症状です。妊娠中は葉酸の必要量が増加し、普段と同じ食生活では葉酸欠乏症になりやすい傾向にあるからです。

また、妊娠初期にはつわりや食欲減退に悩まされ、食事が思うようにとれないことも多いので、葉酸の摂取量が不足しないよう注意が必要です。





葉酸欠乏症を防ぐためには食事やサプリで補うことが大切

葉酸は、妊娠中の女性にとって重要な栄養素。妊娠が判明する前から葉酸を摂取しておくことが理想ですが、妊娠中は意識して摂取することで、葉酸欠乏症にならないように対策をしておきたいですよね。



市販のサプリメントをうまく活用して不足しがちな葉酸を補給し、赤ちゃんの成長に必要な体内環境を作ってあげてくださいね。




参考文献 ※1 MSDマニュアル家庭版「葉酸」 ※2 難病情報センター「二分脊椎」 ※3 Bruno Vellas M.D, Ph.D「認知機能の低下防止と栄養」 ※4 則岡孝子 監修「栄養成分の事典」(新星出版社) ※5 厚生労働省「葉酸とサプリメント 神経管閉鎖障害のリスク低減のための妊娠可能な年齢の女性等に対する葉酸の摂取に関する情報提供要領」

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